K2-DESIGN

identity

 

 

IDENTITY

 

「建物」は屋根や壁を有した「器」であり、寒暑や風雨を避け、人と道具を内在させます。そもそも建物は、その存在目的を考察された上で人の手によってつくられます。こうして生まれた建物は土地や地域の一点景となり、そこに佇み時の経過を刻みます。人と共に在る建物は、やがて独自の進化を遂げ、文化の証として後世に生き続ける可能性をも持ち得ます。

 

「建物をつくること」~すなわち建築とは、それを仕事とする我々にとって壮大な世界観を呈するものであり、同時に数多の課題をもたらします。よって我々は、ひとつひとつの建物について深い考察と探求を繰り返しながら向き合い続けています。建物の具現化は、仔細な結果の積み重ねによって構築されるものと考え、決して一足飛びに成し得るものではありません。一歩ずつ細かな段階を踏みながら、都度導き出される考察に対して丁寧な対処を積み重ねることが全てであり、その作業なくして建物の自立は望めません。

 

その一連の作業から「建物はつくるもの」という意識に辿りつきます。現代社会において「建物は買うもの」という概念も存在します。それはそれで間違いではありませんし、その建物がどのような意味合いを内包するかによって概念は変化します。しかしながら我々が考える建物~つまり我々が目指す建築とは「つくるもの」という認識に着地点を見出します。お客様の心の中に浮かんだ夢が少しずつ輪郭を帯び、我々がその輪郭を共有するところから建物づくりはスタートします。お客様の想いを詳細な計画と共に具体化していき「目に見えるかたち」をつくりあげていきます。

 

建物計画に先立ち最も重要なことは、土地の特徴を理解することです。どこに建てるのか、それはどのような場所なのか。まずは設計者がその場所を訪れ環境と風土を知り、方位を調べます。これにより、お客様の「理想とする過ごし方や住まい方」に基づいて、土地の特性に対しての「建物の在り方」を提案します。その土地独自の自然条件をきちんと捉えることから、耐久性と快適性をコントロールできる建物が生まれると考えています。   

 

自然の力を最大限に享受できる建物は非常に合理的です。陽の光、風の流れ、生息する植物から推測できる土壌。もともとその場所が持つ性質は人の手によって安直に変えられるものではなく、むしろそれに無理なく寄り添うことで土地との共存は可能となります。それを十分に理解した上で、はじめて建物の機能性がより高めれる設計を考えることができます。また、環境と建築素材およびデザインの相性を深く考察することは、持続性のある建物を生みだします。持続性とは建物そのものの耐久性でもあり、それは頑強であるだけでも、美しい質感だけでも完結するものではありません。まずは気候条件に見合った素材を選択することは基本です。さらに、そこに過ごす人々の建物への愛着心を伴ってこそ、日常のケアや経過年数の節目で手を入れるなどの意識が生まれます。歴史に残る建造物は、全て人の手によって大切に維持され続けています。また、建物に柱が立ち、屋根や壁がつき~いわゆる「物理的な器」が完成した時が完結ではありません。そこで人の生活が始まり、建物には命が宿ります。そして人の手によって育まれ、成熟していきます。

人の心に愛着を抱かせる建物は、ある意味「潔さ」が求められます。建築とは、そもそも建物をつくることにおいて芸術性という側面をも持ち合わせるものです。芸術性の追求は、ともすれば建築家の意思が先行し、それが現実の生活スタイルに折り合いを見出せないかたちとなる場合もあります。逆にその意思こそが美術的視点における、建築の素晴らしい側面であることも事実です。但し「人が暮らす」という主眼における建物は、前述のようにお客様の手に託され、お客様の手によって成熟させていける器量が必要です。美観を叶えながら、そこに暮らす人が各々に生活デザインを描ける空間こそが、我々の考える「潔さ」であり、物理的な構造と相まって建物の持続性を高めていけるものと考えます。

 

力強く味わい深い建築は、環境に対する多角的配慮および緻密な構造計画と同時に、人の想いに共鳴することによって生まれます。それこそが、我々の目指す建築の指針であり、日々追求し続ける「建物の在り方」と言えます。

 

K2・DESIGN  代表 河口佳介

 

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